コラム
下町・墨田区での不用品回収のこと
墨田区は、東京都23区の東部に位置しています。
区域の東側を荒川、西側を隅田川で隣の区との境とし、区内には鉄塔としての高さ世界一を誇る東京スカイツリーがそびえ立つ、注目エリアでもあります。
古くは江戸で最も人口が密集している中心地でもあり、向島や本所など、今でも歴史が深く下町情緒豊かな地域を多く残していて、新旧の雰囲気が交錯する街並みは、見ていて飽きることがありません。
今回は、そんな墨田区のごみや不用品の回収事情を見ていきましょう。
墨田区は荒川と隅田川に挟まれた三角州のような形をしていて、実際に江東デルタ地帯と呼ばれる一角にあります。
北側の向島エリアは平安時代には陸地化が進み、古代の隅田川の流路が決まった頃には農村地帯として発展していました。
深川と呼ばれていた江戸時代の本所周辺は、元禄年間の有名な振袖火事をきっかけに宅地化が進んだエリアで、江戸の東の町外れといった位置づけでした。
当時はまだ墨田区の南部は湿地帯で、浮世絵などでも干潟や遠浅の海といった形で描かれています。
隅田川下流の深川周辺は江戸幕府によって開拓・埋め立てが進められましたが、地盤の悪い土地での工事は難航を極め、「深川は芥と泥で造られた」と江戸っ子に揶揄されるほどでした。
明治期以降は人口も増え、また、総武線の開業など交通網の発達で産業も発展し、工業地帯としても栄えてきました。
区域内には、JR総武線快速、総武緩行線、京成電鉄、東武鉄道伊勢崎線、亀戸(かめいど)線、東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄浅草線、新宿線、大江戸線が走っていて、都心に近く利便性の良いエリアとして再注目されています。
では、墨田区のごみ分別ルールがどうなっているのか、見てみましょう。
自治体での回収
墨田区ではごみの種類を、燃やすごみ、燃やさないごみ、資源物、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
※墨田区では燃やすごみはふたのできる容器、または中身の見える袋に入れ、燃やさないごみは中身の見える袋に入れて出すことが義務付けられています
燃やすごみ
- ・生ごみ(調理くずや残飯、貝や卵の殻、茶殻やコーヒーの豆かすなど)
- ・紙くず(ティッシュペーパー、紙コップ、写真・感熱紙などのリサイクルができない紙など)
- ・衛生用品(おむつ、ねこ砂、ペット用シートなど)
- ・衣類(繊維衣料、化学繊維、革製品も含む)
- ・少量の木の枝・草花
※長さを50cm未満に切り、束ねる
※1度に大量に出す場合は有料になる - ・プラスチック製品(ビニール、ラップ、発泡スチロール、カップ麺の容器、おもちゃ類、 CDなど)
- ・革・ゴム製品(一辺の長さが30cm未満のかばん、ベルト、革ぐつ、長ぐつ、ゴムホー ス、ゴム手袋など)
- ・廃食油
※紙にしみこませるか、凝固剤で固める
燃やさないごみ
- ・金属製品(フライパンや鍋、アルミホイル、金具、包丁、リサイクルができない缶など)
- ・ガラス製品・陶器(リサイクルができないびん、陶磁器類、1辺の長さが30cm未満のガラス板など)
※ガラス製の食器類や、食器以外の陶磁器は燃やさないごみに出す - ・蛍光灯、体温計、温度計、血圧計(水銀含有廃棄物)
※それぞれを別の袋に入れて品目名を表示して出す - ・金属部分がはずせないプラスチック製品(傘など)
- ・スプレー缶など
※必ず中身を使い切って「危険」と表示して出す
資源物
- ・古紙類(新聞、雑誌、段ボール、雑がみなど)
→新聞(折り込みチラシ含む)、雑誌、段ボール、雑がみ(お菓子やティッシュの紙箱、封筒、包装紙など) - ・紙パック(牛乳、ジュース等)
→牛乳、ジュース、お茶などの紙パック
※ 中がアルミコーティング等されているものは回収しない - ・びん、缶
→びん(酒類、ジュース、ジャム等)、缶(飲料用、缶詰、お菓子など)
※ 中をすすぐことのできない化粧品用びん、薬品用や油のびん・缶は回収しない - ・ペットボトル
→PETマークがある飲料水用、酒類用、しょうゆ、酢などの調味料用のペットボトル
※キャップやラベル、色付きのボトル、すすいでも簡単に汚れが取れないようなもの(油など)が入っていたペットボトルは回収しない
※資源回収できないものは燃やすごみに出す - ・発泡スチロール製食品トレー
→発泡スチロール製食品トレー(つまようじが簡単にささるもの)
※ カップ麺や納豆の容器など、汚れ、においが残っているもの、落ちないものは回収しない
粗大ごみ
家具やふとん、自転車など、一辺の長さが30cm以上のものは粗大ごみになる
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せない
※粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず墨田区のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
墨田区に粗大ごみの回収を依頼した場合、順番待ちになることを想定しておく必要があります。
多くの自治体では、クリーンセンターへの直接の持ち込みも受け付けていますが、墨田区では持ち込みの受付は行っていません。
回収依頼は年々件数が増えていて、連休前や週明けは特に粗大ごみ受付センターへの電話が集中しているようです。
このように、自治体に粗大ごみの回収を依頼した場合、日曜日の受付はありませんし、希望の日にちに回収してもらえなかったり、時間がかかったりすることも。
また、回収場所までは運び出しておかなければならないので、大型の家具などの場合、女性や高齢者にとってはハードルが高くなります。
しかし不用品回収業者の場合は、急ぎの場合の対応なども含め、基本的に希望の日時での回収が可能です。
また、部屋からの運び出しやトラックへの積み込みを、業者側のスタッフが行うので、重い物を無理に移動させる必要もありません。
大型の不用品ばかりでなく、細かくて分別が大変な不用品が大量にある場合も、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
なぜかというと、業者であればそういった不用品を、まとめての回収依頼もできるから。
面倒な分別は必要なく、全て回収業者に任せてしまえるので、時間の無い人にはもってこいのサービスです。
粗大ごみの処分にかかるコストは、1点、2点であれば、墨田区の回収の方が安価で済むでしょうが、分別や運搬という時間と手間がかかります。
一方、有料ではあるものの、分別の手間や収集場所へ運び出す労力が省けるので、不用品回収業者へ依頼すれば、大きなストレスから開放されることでしょう。
不用品の点数が少なく、回収場所までの運び出しが可能ならば自治体へ、そうでない場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
なお、軽トラックなどで「どんなものでも回収します」などとアナウンスを流しながら回っている業者がありますが、「トラックに積み込んだ後になって運び出し賃として別料金を請求された」とか、「最初に提示された金額にオプションなどを勝手に追加され、法外な料金を請求された」といったトラブルの相談が寄せられていますから、気軽に契約してしまわないよう、注意してください。