コラム
練馬区の不用品回収事情とは?
板橋区から分離する形で、最も新しい東京の特別区として戦後に誕生したのが、練馬区です。
23区の北西に位置し、広い区域の北側は埼玉県と接していて、エリア内は起伏も少なくおおむね平坦で、畑なども多く残る土地柄。
区内に東映東京撮影所に付随した東映動画(現東映アニメーション)や、『鉄腕アトム』などを制作した虫プロが在ったことからアニメーション産業の発祥地ともいわれ、今も関連企業が多く存在しています。
また、今では大御所と呼ばれる多くの漫画家たちが、かつて練馬区内に住み、ここから優れた作品を世に送り出しました。
公園や緑も多く、子育て世代などには暮らしやすい練馬区ですが、そこで不用品を処分したい時、どうしたらよいのでしょう。
今回は、練馬区での不用品回収事情をご紹介します。
23区の中では5番目の広さがある練馬区には、JRは通っていないものの、東京メトロ副都心線・有楽町線、西武有楽町線と、都営大江戸線、西武池袋線、西武新宿線が走っています。
緑の多い土地柄で大きな商業地や繁華街はありませんが、世帯あたりの居住面積は、東京23区中で水準以上になっています。
戦後はベッドタウン的な位置づけで、農地が宅地に転用され住宅と畑が混在していましたが、近年は東京メトロ副都心線や大江戸線の開業に伴って、マンションの建設も盛んに行われています。
その結果人口が増え、23区の中では世田谷区に次いでの多さです。
そんな練馬区での、自治体と業者の不用品回収の概要を、下記にまとめました。
自治体での回収
練馬区ではごみの種類を、可燃ごみ、不燃ごみ、容器包装プラスチック、古紙、飲食用びん、缶、ペットボトル、粗大ごみに分けていて、回収に出すにはそのルールに従って分別しなければなりません。
分別をきちんとしたうえで、決められた曜日に決められた集積所に出す必要があります。
※練馬区では可燃ごみと不燃ごみは「ふた付きのごみ容器または透明や半透明の袋」に入れて出すことが義務付けられています
可燃ごみ
- ・生ごみ
- ・木の枝、草花
→長さ50cm、太さ10cm以下のもの - ・ビデオテープ、CD、DVDなど
- ・プラスチック製の商品
→食品保存容器、ハンガー、歯ブラシ、スポンジ、おもちゃなど - ・すすいでも汚れが落ちない容器包装やプラスチック類
- ・古紙にならない紙
→ティッシュペーパー、写真、感熱紙、洗剤の空き箱など - ・ゴム製品(ゴム手袋、ゴムホース、長靴、ボールなど)
- ・保冷剤、乾燥剤
- ・革のかばん、靴など
- ・家庭で使用したラップ、ビニール類
→買った容器についていたものは「容器包装プラスチック」回収へ - ・紙おむつ、生理用品など
→汚物は取り除く - ・花火、マッチ
→必ず水に一晩漬けてから出す - ・タバコの吸い殻、混紡の衣類など
不燃ごみ
- ・金属類(鍋、フライパン、針金ハンガー、スプーンやフォークなど)
- ・ガラス類
- ・アルミホイル
- ・陶器類
- ・30cm角未満の小型家電製品
- ・蛍光管、電球
- ・電子体温計、電子血圧計
- ・刃物類
- ・使い切ったガスライター、スプレー缶、カセット式ガズボンベ
→穴を開けずに他の不燃ごみとは別な袋に入れて分けて出す
容器包装プラスチック
※「プラ」のリサイクルマークが入ったもの
- ・ボトル類(シャンプー、リンス、洗剤の容器など)
- ・トレイ類(肉、魚、刺し身などのトレイ、持ち帰り寿司皿、せんべいなどの固定用仕切りなど)
- ・カップ類(カップ麺、ヨーグルト、プリン、ゼリーの容器など)
- ・パック類(卵、いちご、カレールー、味噌、豆腐の容器など)
- ・袋、フィルム、ラベル類(菓子、パン、詰替え用シャンプーなどの袋、レジ袋、ペットボトルのラベルなど)
- ・発泡スチロール箱、緩衝材類(粒状ではない緩衝材)
- ・その他(ペットボトルやインスタントコーヒーのふた、錠剤のシートなど)
古紙
※分別して雑がみ以外は紐で結ぶ
- ・新聞紙(チラシ含む)
- ・ダンボール
- ・飲料用紙パック
- ・雑誌(パンフレット、菓子箱など含む)
- ・雑がみ(包装紙など)
→窓付き封筒やティッシュの箱はビニール部分を外して紙袋などに入れ、紐で結ぶ
飲食用びん・缶・ペットボトル
※専用の回収用コンテナ、袋で資源回収している
- ・飲料用びん
- ・ジュースや栄養剤、ワイン、ジャムなどのびん
→ふたを外し軽くすすいで水を切る - ・飲料用の空き缶、菓子や海苔の缶など
- ・ペットボトル※PETのリサイクルマークがあるもの
→ラベルは剥がして容器包装プラスチックへ 汚れが取れないものは可燃ごみへ
※コップ・グラス・マニキュアのびん・一斗缶・スプレー缶や汚れの取れない飲食用びんは不燃ごみへ
回収対象13品目の小型家電
※練馬区では小型家電製品に含まれる有用金属(金・銀・銅・パラジウム等)を再資源化するために、携帯電話など13品目の回収を回収ボックスで実施している
- ①携帯電話
- ②携帯音楽プレーヤー
- ③携帯ゲーム機器
- ④デジタルカメラ
- ⑤ポータブルビデオカメラ
- ⑥ポータブルカーナビ
- ⑦電子辞書
- ⑧卓上計算機
- ⑨ACアダプター
- ⑩タブレット型情報通信端末
- ⑪ICレコーダー
- ⑫補助記憶装置(ポータブルハードディスク、USBメモリ、メモリーカード)
- ⑬電気かみそり
粗大ごみ
おおむね一辺30cmを超えるもので、耐久消費財を中心とした大型ごみは粗大ごみ扱いになる
※粗大ごみは有料で、一般ごみと一緒に集積所へは出せない
収集か持ち込みを選択して、粗大ごみの受付センターに事前に申し込む必要がある
なお、テレビ、冷蔵庫、エアコン、衣類乾燥機など、家電リサイクル法で定められた家電製品は、自治体での回収を行っていません。
問い合わせると家電リサイクルセンターを紹介されるので、手順などの案内を受けられます。
※変更されている可能性もありますから、詳細は必ず練馬区のホームページなどで確認してください。
不用品回収業者の場合
業者へ依頼した場合は、大きなクロゼットなどでも部屋から運び出し、トラックに積み込むまで全て業者のスタッフが行いますから、運びにくい粗大ごみを、集積所まで運ばなくても済みます。
不用品業者であれば、曜日を問わず指定の日に引き取りに来て持って行ってくれますから、自治体の回収のように申込みをして順番待ちをする必要もありません。
また、細かい不用品がたくさんある場合でも、全てまとめて回収業者が引き取る形になりますから、練馬区のルールに従った分別作業などは必要ありません。
不用品の整理に思うように時間が取れない場合でも、業者の作業は非常にスムーズに運びますから、大体の場合は数時間程度で完了します。
有料にはなりますが、不用品回収業者に依頼した場合、忙しい人や重いものを自力で運ぶことが困難な人に取っては、おすすめの方法だといえるでしょう。
特に自治体の回収に粗大ごみを出すには、有料な上に申込みをしなければならないので、少し手間に感じるかもしれませんが、回収費用としては安価です。
「どんな不用品でも無料で回収します」などと流しながら住宅街を軽トラックで回っている業者がいますが、不用品をトラックに積み込んだ後で、「トラックへの積み込みは別料金」といわれて高額な料金を請求されたというようなトラブルも聞かれます。
不用品の回収を業者に依頼する際には、必ず最低3社程度から相見積もりを取って、サービス内容や料金の比較などをして、優良な業者を選ぶようにしてください。