コラム
汚部屋の片付けをはじめる第一歩!
「汚部屋(おべや)」というワードを耳にしたことがあるという方は、多いと思います。
これは読んで字のごとく、汚い部屋を指しますが、その汚さにも色々あるようです。
ただ単純にものが多くて散らかっている、掃除がおろそかになって部屋の中が雑然としている、要るものと要らないものの区別がつかず、ただ物を積み重ねて汚れるに任せているなど、汚部屋と呼ばれる状態も様々です。
また、客観的には散らかって汚いと思うのに、当の本人はそう感じていないこともあるようですが、散らかった部屋の中で暮らすことに、メリットがあるとも思えません。
そこで今回は、汚部屋の片付けについて、お伝えしてまいります。
汚部屋に住むメリットはありますか?
誰しも子供の頃、遊んだあとのおもちゃなどを片付けなさいと怒られた経験があることでしょう。
しかしそんな我々でも、大人になる頃には片付けの習慣というものがいつの間にか身についているものです。
それは、片付けておいた方が効率が良かったり、後々のことが面倒でなくなったりという
メリットがあることに自然と気がついて、自ら習慣づけるからなのかもしれません。
しかし、片付けができない人というのは、男女や職業、年齢などに関わらず居るものです。
それが独り暮らしで、勝手に物の中に埋もれているだけならまだしも、家族やパートナーが同居している場合には、汚部屋が目に入ればストレスにもなりますから、すでにそこでデメリットが生じていることになります。
汚部屋の出発点は、片付けられないことからはじまります。
使うために出したものをすぐに元の場所に戻さない、面倒臭がりで後でまとめて片付ければいい、などと考えて先延ばしにするなど、ほんのちょっとしたことをやらないことが積み重なり、今度は片付けること自体が面倒に感じられるようになってしまうパターンが、この「片付けられない」という中にはみられるようです。
物持ちが良く、もったいないなどと思って物を捨てられないが故に、実は不用品までもが溜まってしまい、片付けようと思った時には収納する場所がすでに無い場合もあります。
こういった中には、例えばキッチン用のラップやティッシュ、洗剤などのストックが常にたくさん無いと不安になってしまうという人も居ます。
いわゆる溜め込むタイプの人ですね。
この溜め込むタイプには、浪費癖があって、片付けができない人に近いものがあります。
所有欲が強く、ブランド物の服やバッグ、時計など、新作を見てしまったら買わずにいられないという人は、手に入れてしまった後には興味が薄れてしまうので、ショッパーに入ったまま一度も使わずに、部屋の中でゴミなどと一緒に埋もれてさせてしまっていることも。
他人からするとなんとももったいない行いですが、本人は物を粗末に扱っているつもりはなく、使わないのであれば手放すという考え方も無いようです。
また、元はきちんと片付けをしていたのに、気が付いたらあふれる物の中で暮らしていた、という人も居ます。
こういった人は日々の仕事が忙しく、夜遅くに帰宅して疲れて眠ってしまい、ゴミ出しがちゃんとできなかったりという、実に些細な出来事がきっかけで、全ての片付けるという行為を放棄してしまいます。
休日には心も身体も疲れ切って起き上がれなかったり、片付けよりもストレスの発散ができることに没頭したりして、やはり部屋の整理には手が付かないことから、部屋がどんどん汚れて行ってしまいます。
また、高齢者でなくても認知症や、精神的な疾患によって片付けができないという場合もありますから、思い当たる節があるならば、クリニックなどに相談することをおすすめします。
汚部屋に住むメリットはありません
まず、汚部屋に住んでいる人は、毎日使う家の鍵などとは別な、自分が必要な物がどこにあるのか全く把握していません。
汚部屋の住人は今手に持っているものを次の行動をしやすくするために、とりあえずその変にポンと置いてしまいます。
そこにまた別な、適当に置かれたものが滑り落ちて来たら、それまでです。
週末だけ自転車を使って買い出しに行くような場合、汚部屋の住人は自転車の鍵が必要になる度に探します。
物を失くしやすい上、見つけにくい状態なのですから当然です。
また、本当は片付けたいと思っているのに時間が取れないなどの場合は、汚い部屋を見ているだけで大きなストレスになってしまいます。
一番の問題は、見た目が雑然としているだけでなく、実際に害虫やカビが繁殖している可能性があることです。
度々問題になるダニなどは、普通に掃除をしていたとしても繁殖する可能性があります。
掃除の行き届かない汚部屋であれば、こういった害虫の健康被害が起こることは想像に難くありません。
もし引っ越しをしなければならないことになったら、それこそ片付けるのが大変でしょう。
引っ越し料金というのは、持って行く荷物の多さで決まるところがありますから、物が多ければ多いほど、費用も高くなってしまうのです。
それに、積み重なった大量の物の下で何かが腐っていたりすれば、退去時に床材の修繕代を支払わなければなりません。
壁が汚れていても同様です。
大量のものやゴミで、足の踏み場もないほどの部屋に暮らしていても、全く不都合だと思わないような方は、一度、物の下で何が起こっているか想像してみると良いでしょう。
汚部屋にメリットなど、何一つとしてありません。
汚部屋を解消するポイント
汚部屋を解消するには、片付けるしかありません。
もし不要なものまでが山積みになっているなら、要るものと要らないものを分けて捨てるのみ。
しかし、汚部屋に住み続けている方にとっては、片付けをはじめる第一歩こそが、一番高いハードルかもしれません。
長い時間かけて積み重なったものを整理するのは大変です。
集中して数日で片付けることもできるかもしれませんが、時間をかけて片付けても良い、焦らなくていいものだと考えてください。
片付けはまず、散らかった部屋から出てきたものを、必要なものと必要ないものに分けることからはじめます。
どちらともいえないようなものは、後で決めても構いません。
要るもの、要らないもの、迷っているものの3種類に、ひたすら分けて行きましょう。
もし新品で袖も通していないような服が出て来たとしても、結局それは何ヶ月も使わないで眠っていただけです。
つまり、使うことのないものですから、そういったものは処分する対象に入れてしまいましょう。
処分というのは、ただ捨ててしまうということではなく、ユーザーの多いフリマアプリなどを利用することでも良いのです。
購入した時の金額には遠くなってしまいますが、いくらかでもお小遣いにはなりますから、一石二鳥です。
第一歩が中々踏み出せないのであれば、綺麗になった部屋や理想の生活を思い浮かべ、片付けをはじめる日にちを決めて、予定表に書き込んでしまいましょう。
ちょっと先の季節の変わり目や、小さなイベントの前でも構いませんから、その日を決めて実行します。
一度に全部の整理が無理ならば、できる範囲で良いのです。
机の周りに積まれた本や紙類を整理して、必要なものはとりあえずファイルに収め、要らないものは個人情報に注意しながら処分してしまいます。
はじめての2時間3時間で、いつも自分が座っている周りだけでも綺麗になれば、気分が変わって満足感を得ることもできるでしょう。
もしはじめの一歩が上手く行けば、一週間のうち時間の取れそうな週末などの数時間を、新しい場所の片付けに割きます。
日常では生活する上で必要なものの場所を片付けながら決めて、出したものは必ず寝る前までに元の場所に戻す習慣をつけてしまいしょう。
また、元々片付けるのが苦手だと言う人は、なるべく物を増やさないことを心がけてみてください。
ミニマリストと呼ばれる人たちが実行している、服を一着買ったなら、一着捨てるという方法もあります。
少しずつ、できることを実行するのが大切です。
部屋の片付けは、面倒で時間がかかるもの。
ですので、なるべく手遅れになるほど散らかさず、ほどほどのところを保つことが大切です。
一念発起して汚部屋と決別したならば、綺麗になった部屋をそのままの形で維持することを意識しましょう。